婚姻届 新本籍

婚姻届の新本籍が置ける条件とは?

 

婚姻届に記入する新本籍は、婚姻後に夫婦2人が「どこに本籍をおきたいのか」を記入します。

 

つまり、婚姻届時は、「これから夫婦2人がどこに本籍をおくのかを、選択するタイミング」なのです。

 

ただ、今までに結婚して離婚された人が、今回の婚姻で筆頭者になる場合は、これとは異なります。

 

ここからは、「初婚の人が筆頭者になる場合」、「離婚を経験した人が筆頭者になる場合」に分けて、新本籍について説明していきますね。

初婚の人が筆頭者になる場合

 

婚姻届 本籍 初婚

 

初婚の人が筆頭者になる場合、婚姻届時に両親の戸籍から抜け出るので、夫婦で「本籍をおきたい地番」を選ぶことになります。

 

ここで選んだ本籍地番を、婚姻届の新本籍欄に記入するのです。

 

新本籍に記入した地番で、2人の新本籍が作られるので、今後、手続きなどの中で、本籍を必要とする時のために地番は忘れないようにしたいものです。

 

新本籍を置くときの注意点として、「存在する地番であること。」が必要です。

 

現時点で土地の登記簿に、本籍をおきたい地番が存在するのかが大事で、昔は存在していた地番だったけれども、現時点でその土地が分筆されている場合は、本籍としておけません。

 

例えば、「〇〇県△△市□□町1500番地」に本籍地をおきたいと思った場合、土地の登記簿にその地番があるなら、問題なく新本籍として設定できます。

 

でも、登記簿を調べた時に、以前は1500番地があったけれど、現時点では1500番地が分筆手続きされて1500番地が分かれた結果、「1500番地1」、「1500番地2」、「1500番地3」になってしまった。

 

婚姻届 新本籍

 

こういった場合は、1500番地は存在しない地番になってしまっているので、本籍としておくことはできないのです。

 

そして、どうしても1500番地に本籍をおきたいなら、代わりに「1500番地1」、「1500番地 2」、「1500番地3」のいずれかを選ぶことになります。

 

ちなみに、希望の地番に、本籍をおけるかどうかを調べる方法は、いくつかあって、

 

婚姻届を出す時に市役所窓口で聞く

 

市役所の固定資産税を受け持つ窓口に聞く

※婚姻届を提出する市区町村に本籍を置く場合

 

法務局で土地の登記簿を閲覧する

※閲覧できるのは、その法務局が管轄する地域の土地のみ

 

がありますが、平日の時間中に婚姻届を出す場合は、「婚姻届を出す時に市役所窓口で聞く」ことが一番、効率的です。

 

その時は、新本籍欄を空欄にして持って行き、「新本籍が希望の地番における」という確認をとった後で、届出人自身が書くとよいかもしれませんね。

 

休日に婚姻届を出す場合は、市役所でも本籍がおけるかどうかの確認ができないので、あらかじめ、提出日前に市役所に聞いたり法務局で調べておくと良いでしょう。

 

休日は、婚姻届を出しても預かり状態になるので、審査できません。

 

もし、新本籍欄を空欄のまま提出してしまうと、休日明けの開庁日に再度市役所へ訪れなければなりませんので注意して下さいね。

 

休日に婚姻届を出す場合は、事前に本籍がおけるかどうかを調べておく必要があるでしょう。

 

両親と同じ本籍に置く場合

 

婚姻届 新本籍

 

婚姻届を出し、新本籍を置く場合、夫婦のいずれかの両親と同じ本籍に置かれるケースは多いものです。

 

そんなとき、「両親がすでに置いている本籍なので、置くことが可能な本籍だろう」

 

と、今までに存在した地番だと思い、新本籍として設定できると考えてしまう人も多いわけなのです。

 

でも、これは一概にはいえません。

 

あなたの両親が結婚した時には、置けた本籍でも長い時を経て、その本籍地番の筆が分かれて、今は存在していないかも知れないからです。

 

新本籍の置ける原則は、現在、その地番が存在しているかどうかです。

 

あなたが結婚する時に、両親の本籍地番が存在していれば、あなたの新本籍として設定できるし、存在していなければ、新本籍に設定できないという事になります。

 

ちなみに、一旦、新本籍さえおいてしまえば、その後、その本籍地番が分筆されて存在しなくなっても、あなたが本籍を変えない限り、その地番で置き続けることができます。

 

離婚を経験した人が筆頭者になる場合

 

一度でも離婚歴のある人は、自分自身が筆頭者となっているケースは多いものです。

 

というのも、一度でも結婚すれば夫か妻のいずれかが筆頭者となり、そこから離婚すれば「筆頭者とならなかった者」は自分自身の筆頭者の戸籍をつくるのか、それとも元の両親の戸籍に戻るかの選択をするからです。

 

夫の氏で結婚した場合の例を図で表してみると下記のようになります。
離婚 戸籍

 

元の戸籍に戻ったケースは、初婚での結婚と同じ考え方なので、「初婚の人が筆頭者になる場合」を参照して下さい。

 

その後、夫が自分の氏で再婚する場合は次のようになります。

 

【夫が筆頭者になっていて夫の氏で再婚するケース】
再婚 戸籍

 

このように、自分(ここでは夫)が筆頭者となっている場合、自分の氏で再婚する場合は、本籍地は変更されないので、新本籍の選択はできません。

 

つまり、結婚後も夫の本籍地のままで、夫婦の戸籍が作られるということです。
⇒どのような戸籍謄本になるのかはコチラを参照

 

どうしても、結婚後、新しい本籍地を設定したい場合は、「筆頭者でない人の氏で結婚する」か、既に筆頭者となっている人が「転籍届を出して本籍を変更」してから婚姻届を出すとよいでしょう。