婚姻届で新本籍はどこに置くのが一番有利?
婚姻届の新本籍を決めるときに、「特定の地番を決めている」という人は、問題ありませんが、 「どこに置いたらよいのか、分からない」という人も多いはず。
そのような時は、下記の条件を参考に考えてみてはいかがでしょうか。
ここでは、新本籍として設定すると、とても便利になるコツをお伝えします。
新本籍として置くと便利な条件
この2つの条件を考えて設定すれば、あとあと便利です。
それでは、一つずつ説明していきましょう。
住所地と同じ市区町村に新本籍を置く
これは、特に戸籍証明を取る時に便利になります。
というのも、戸籍証明は、本籍を置いた地番を管轄する市区町村役場でしか取れないからなんです。
例えば、住所地が、東京都千代田区で、本籍を北海道札幌市においた場合で、何かの手続きで、 戸籍謄本や戸籍抄本を取らなければならなくなったとしましょう。
そのような時は、わざわざ北海道札幌市の市役所を訪れるか、郵送で戸籍証明の請求をして取り寄せなければいけないのです。
住所地が東京都千代田区なら本籍も東京都千代田区にしておいたほうが、戸籍証明をとる時に、近くの区役所で発行してもらうことができるので、とてもラクですね。
戸籍の郵送請求も、免許証の写しやら、定額小為替など、そろえなければならないものも多いので面倒なうえ、本籍地の役所から郵送されてくるのに、一週間程度の時間も無駄にかかってしまいます。
住所地と本籍地の市区町村がおとなりで近場なら、あまり気にならないかも知れませんが、 あとあとの事を考えれば、住所地の管轄市役所に本籍を置いておくほうが、はるかに効率的なのです。
近い将来、本籍地の市区町村でなくてもマイナンバーカードを利用するなどで、どこの役所やコンビニでも自由に戸籍証明が取れるようになりますが、現在はまだ未整備のため本籍地でしか戸籍がとれません。
※すでにマイナンバーカードを利用して、住所地以外に本籍を置いていても、戸籍証明をとれるようにしている自治体もあります。
あまり戸籍証明をとる機会がない人にとっては心配ありませんが、郵送での請求などで、不便を感じるのが嫌だという人は、住所と本籍地の市区町村を合わしておきましょう。
本籍地番を忘れないところに新本籍を置く
「本籍をどこに置いたっけ?」 と、置いた本籍を忘れてしまう人も多いものです。
本籍を忘れてしまうと、戸籍謄本、抄本や身分証明書などの戸籍証明を発行してもらうことが出来ません。
その他、戸籍届出手続きをするには、ほとんどの場合、本籍記入欄があるので、ご自身が「どこに本籍を置いているのか」を把握しておくと、いざという時に、あたふたしません。
自分の本籍は、地番まで正確に覚えておく必要があり、戸籍証明を発行するためだけに、わざわざ本籍表示の住民票を有料でとって確認している人もいます。
そうならないためには、「覚えやすい本籍」にしておくと便利なのです。
例えば、「住所地番と一緒にしておく」「両親の本籍地と一緒にしておく」「長い間、定住する予定の地番におく」などとしておくと、忘れにくいのではないでしょうか。
住所地と同じところに、本籍を設定しておくと、「住所?本籍?」と迷いませんし、両親と同じ本籍にしておくと、ご自身の本籍を忘れてしまった時も、両親に聞けば思い出せます。
長い期間、定住するところに本籍を置くことも、忘れにくいのでとても有効です。
一旦、アパートなどの仮住まいの住所地に本籍を置いてしまった場合、その後、住所を転々と移してしまったら、住所地と本籍の地番が一致しなくなります。
住所を移しても、本籍はそのままで変更されないルールがあるからです。
住所変更は「住所異動届」、本籍変更は「転籍届」と個別に変更手続きをしなくては変えることはできないのです。
せっかく仮住まいの住所地に本籍を置いたものの、後日住所だけを動かしてしまって、本籍と住所地が合わなくなる。
本籍が旧住所の地番のままだと、時が経過するにつれて、忘れてしまいがちですよね。
住所変更ごとに、本籍変更届も一緒にしておくと、忘れにくくはなりますが、本籍変更手続きは少し面倒なため、住所変更と一緒に手続きしておくことは、あまり現実的ではありません。
それよりも、あらかじめ長い期間、定住する場所が分かっているなら、本籍をそこに設定して、 本籍を動かさない工夫をしておくと良いでしょう。
長い間、定住する予定の地番に本籍を置くことは、とても重要なのです。