婚姻届の職業欄の書き方って実は簡単!
婚姻届には、夫婦の職業を記入する欄がありますよね。
この欄で迷われる人が多いですが、少し理解すれば、実はとっても簡単なんです。
というのも、この欄をどのような書き方をしても、婚姻届を受理してもらえないということはないからです。
例え、事実と誤った情報を書いてしまってもです。
これは婚姻届の必要記載事項ではなく、政府の統計資料として活用するために設けられているためだからです。
とはいえ、大事な二人の婚姻届に書く欄として設けられているので、出来るかぎり誤記入や、誤った書き方をしないように、次から正しい書き方をお伝えしていきますね。
婚姻届の職業欄の書き方
この欄には、「同居を始める前の夫妻のそれぞれの世帯のおもな仕事と夫妻の職業」 と、記載されています。
それでは、「同居を始める前の夫妻のそれぞれの世帯のおもな仕事」欄と「夫妻の職業」欄にわけて具体的に書き方を説明していきますね。
「同居を始める前の夫妻のそれぞれの世帯のおもな仕事」のチェック欄
「同居を始める前の夫妻のそれぞれの世帯のおもな仕事ってどういうこと?」ってなりますが、つまり、二人が同居する前の世帯の仕事について聞いているんです。
二人が同居する前に住んでいたところというと、多くみられるのが、実家ですよね。
「実家にいた時に、家計を支えていた人の仕事は何?」 と聞いている部分なんです。
家計を支えていたという意味は「一番お金を稼いでいる人」と読み替えても良いかもしれません。
その時に、家計を支えていたのは、世帯主である父かもしれませんし、あなた自身かもしれません。
ここでは、家計を支えていた人の仕事に当てはまるのは、次の「1~6」のうち、もっとも近いものを選んで下さい」といっているところです。
二人が同居する前に、実家でなく、一人でアパートなどに住んでいた場合は、あなた自身の仕事について聞いている部分になります。
注意したいのは、夫婦がすでに同居している状況の世帯の主な仕事をチェックする項目ではないという事です。
二人が同居する前の世帯について、主な仕事をチェックする項目なのです。
「同居を始める前の夫妻のそれぞれの世帯のおもな仕事」とは何かが、分かりにくい部分なので、再度、図解で説明します。
このように、夫婦が同居する前の世帯について、家計を支えている人の仕事が1~6のどれに当たるのかを、夫婦それぞれの項目にチェックすればよいのです。
上記の例の場合、同居する前の世帯は、一人暮らしの場合、夫しかいないので、必然的に夫の仕事について1~6から選択してチェックすることになります。
ここから、1~6の各項目を説明します。
1~6の項目を簡単に説明すると、
1
おもに、農業の仕事で生計を立てていたり、農業の片手間にその他の仕事をしている場合
2
個人で経営をしている人
3
「会社員で、お勤めの会社の従業員」が1~99人の間の規模の場合
4
「会社員で、お勤めの会社の従業員」が100人以上の規模の場合または「公務員」の場合
5
上記1~4の項目にあてはまらない場合
6
仕事をしている人が誰もいない場合 (年金をもらっている人も、この項目にチェック)
上記、1~6の内、世帯の家計を支えている人の仕事で、もっとも近いものを選んでチェックするのです。
でもここで、色々な疑問に当たってしまうのではないでしょうか?
例えば、
例えば、農業者でもあり、会社員でもある人は、1なのか3なのかで、迷うかもしれません。
また、個人事業主のかたわら、パートをしていたりすると、1なのか5なのかと迷います。
自分は、会社の支社で働いているが、支社だけの人数なのか?本社の人数も合わせて100人以上なのかどうか。
また、正確に会社の従業員数を覚えていないので、100人いるのかどうか分からない事もありますよね。
そもそも、「誰が家計を支えていたのか」どの基準で判断するの?
二人が同居する前は、実家にいて、父と兄が同じぐらいの所得を得ていたので、どちらが家計を支えていたのか判断できない。
など、上記で悩む人もおられるのではないでしょうか?
でも、そのような事は、全く気にする必要はありません。
全てあなたの感覚でチェックすれば、良いだけです。
というのも、繰り返しになりますが、この「世帯のおもな仕事欄」は、政府が作成する人口統計の資料に利用されるもの で、婚姻届には全く影響しないからです。
つまり、どこにチェックが入っていても、婚姻届の受付不可とならないですし、例え、チェックをし忘れたとしても、大丈夫なところです。
家計を支えていた人も、「何となくでよい」というと語弊があるかも知れませんが、あなたの感覚で判断してよい部分です。
とはいうものの、政府の大事な統計資料になるので、分かる範囲でチェックし、漏れがないようにしておくことが理想です。
「夫妻の職業」欄の記入方法
この欄も、どのように記入すればよいのか迷うところです。
職業に「会社員」と漠然と書いてよいのか、「事務員」「営業職」などと具体的に書かなければいけないのか。
また、主婦の人は、職業欄に「主婦」と書くのか「無し」と書くのかなど分からないですよね。
でも、この職業欄は、基本的に空欄で大丈夫です。
ここの記入欄は、5年に一度の国勢調査の年だけ、記入することになるからです。 (※国勢調査の年の4月1日~翌年3月31日までが対象)
つまり、国勢調査は、2020年、2025年、2030年・・・と5年ごとに続いていく予定なので、この年に婚姻届を出される人は、職業欄の記入が必要になってくるというわけです。
なお、国勢調査の年以外でも、職業欄に記入される人はおられますが、問題なく届出は受理され ます。
ここも、婚姻届出に影響がないところというわけですね。
職業記入欄【国勢調査の年に婚姻届を出す場合】
国勢調査の年に婚姻届を提出する場合は、職業欄に記入が必要です。
それでは、職業欄の書き方はどのようにすれば、良いのでしょうか。
受付窓口で婚姻届を出す場合、職業欄が空欄のままであれば、下記のような職業一覧表を提示され、 そこから選択することになります。
(職業一覧表)
この一覧表どおりに記入すれば大丈夫です。
番号で書いても良いですし、職業分類名をそのまま書いても良いですよ。
あなたの職業が、どの番号や職業分類名になるのか分からない場合は、「この分類に含まれる職業」の中から探し出します。
書き方について、イメージが付きやすいように、記入例をのせておきますね。
【職業分類名で記入する場合】
なぜ、婚姻届に職業を書かなければいけないの?
「同居を始める前の夫妻のそれぞれの世帯のおもな仕事」のチェック欄と同様、職業欄の記入が 必要な理由は、政府の大事な統計資料、つまり、人口動態調査に利用するためです。
人口動態調査の中では、届出人やその世帯が社会的にどのような位置にいるのかという調査もさ れています。
そのためには、職業を把握することが望ましいと考えられているからです。
従来は、職業欄は5年に一度ではなく、常に記入しなければならないものでした。
でも、当時、正確な職業を記入する人は少なく、信頼性が乏しかったために、市区町村の窓口職員の手間が増えるだけという実情があったのです。
そこで、5年に一度の国勢調査の年だけ、職業欄を記入するようにルールが変えられたといわれています。